【2022年最新版】キャロットクラブの出資方法・特徴・評判等について

今回は、一口馬主クラブの一つであり、筆者も加入している「キャロットクラブ」について、クラブのメリット・デメリットや体験談を交えながら、まとめています。

キャロットクラブの入会を考えている方は参考になるものが多いかと思いますのでぜひ最後までご覧ください。

一口馬主クラブの一覧や比較は下記関連記事をご覧ください。

キャロットクラブとは?

キャロットクラブは、国内馬産における最大手社台グループのノーザンファーム、社台ファームの生産馬等を中心に仕入れているクラブです。

400口募集のクラブであり、牧場の良血馬を比較的購入しやすい価格で出資することが可能であり、育成から調教までをノーザンファームで行なっている為、管理の質も高いと言えます。

代表産駒としては、実際にジャパンカップ、菊花賞を含む4つの重賞を勝利したエピファネイア、桜花賞馬ハープスター、安田記念や海外G1でも活躍したリアルインパクト等多くの活躍馬を輩出しています。

また、複数あるクラブの中でも高品質なサービスが充実していることもポイントで、誰でも楽しめるクラブです。

愛馬会法人株式会社キャロットクラブ
クラブ法人(馬主名義)有限会社キャロットファーム
募集時期8月下旬~9月上旬
募集頭数約90頭
入会金22,000円(税込)
月会費3,300円(税込)
維持費出資金1000円~2000円程度(月)
公式サイトhttps://carrotclub.net/
キャンペーンなし
代表活躍馬サートゥルナーリア / レイデオロ / ステファノス / ネオリアリズム / クリソライト / リスグラシュー / エピファネイア / リアルインパクト / トゥザグローリー / マリアライト / ハープスター / ランフォルセ / ブルーメンブラット / ルージュバック / ハットトリック / ディアデラノビア
キャロットクラブクラブの概要

キャロットクラブ新規入会方法

入会方法としては、カタログから出資したい馬の候補を決めて入会手続きを進めます。入会と同時に募集馬に出資するのが入会の条件になっているので注意してください。出資せずにクラブに入会だけすることはできません。(現状、新規入会する場合は、2次募集で残口がある馬すべてに出資するのが得策でしょう。)

毎年募集馬の検討記事を書いておりますので、参考にしてください。(下記記事は2022年度版になります。)

出資方法

入会攻略には、まずはキャロットクラブにおける出資のシステムを理解することが重要です。抽選制度のフローチャートはこちらになります。

順番に説明いたします。

母馬優先枠

1 ~ 4 位の母馬優先枠は、キャロットクラブの特徴的な抽選システムとして「母馬優先」という制度になります。これは 400 口のうちの半分の 200 口について、当該馬の母馬に投資していた人に優先抽選枠として確保されるというシステムです。OurBlood というスローガンに基づき、親子末代まで馬主として応援していくことをサポートするというシステムです。個人的には、シルクやサンデーなどの実績方式よりは好きなシステムです。

後述する最優先枠と重ねることで、母馬優先枠内でさらに優先抽選権を獲得できます。×2 > ×1 > ×0 の順に優先権があり、その下に母馬の一般が入ります。

最優先枠

5 ~ 8 位の最優先枠は、すべての会員に存在する枠で、他の会員より優先して抽選される枠が 1 つ行使できるものです。この 1 枠をどの馬に行使するかが、会員における悩みであり楽しむ枠になります。

キャロットクラブはすでに多くの会員が存在し、会員内で馬の取り合い、つまり抽選が起きているような状態です。この最優先枠ですら申し込みするもの、落選することが多くなっている状況です。会員はこれを ×(バツ) と呼んでおり、×1 を獲得していると、×0 よりもさらに優先的に抽選されますこの × は最大 2 年ぶん重ねることができるようになっており、優先権としては ×2 > ×1 > ×0 となっており、この下に延滞者が入ります。以上が 5 ~ 8 位までの優先権を持ちます。

例年×2抽選も数頭はいる状況で、この場合は×1 同士でも落選するわけです。それだけキャロットは人気ということです。

一般枠

9 ~ 10 位の一般枠とは母馬優先も最優先も持っていない、普通の枠がここに該当します。優先順位は 9 位で、この下に延滞枠が来て 10 位になります。

【重要】2022年の出資・募集ルール変更の要点

2021年までは新規会員でも1次募集参加の権利がありましたが、今年からのルールでは新規会員は1次も1.5次も参加権利はありません。

その変更点から1次募集が終了し、数頭が1.5次募集に回った際に「1次募集で思ったより頭数が取れなかったから、1.5次で申し込もう」という層の既存会員が申し込む事になるでしょう。 果たして新規会員が申し込める2次募集まで馬は回るのか。。。  

2022年6月1日に発表されたルール改正をまとめた表は以下のとおりです。

 旧ルール新ルール(22年度~)
1次募集新規会員・既存会員既存会員のみ
1,5次募集新規会員・既存会員既存会員のみ
2次募集新規会員・既存会員新規会員・既存会員

また、入会申込はインターネット限定ですので、ご注意ください。募集受付も同様にインターネットのみの受付となっております。

新規入会の際の手続きについて、キャロットクラブのQ&Aが掲載されていたので、抜粋しています。

入会する際にはどのような手続きが必要ですか?またどのような流れで入会手続きが行われますか?

  • 9月中旬にクラブホームページで行われる『新規会員入会申込登録』を行っていただいた後、第2次募集にご応募ください。希望馬への出資が可能であった場合、同馬に関する出資契約締結がなされ、同時に入会が受理されます(1口以上の出資がない場合はご入会いただけません)
    出資契約締結後、クラブより出資内容確認書をお送りします。また、入会月は原則的に初めて商品投資契約が成立した日が属する月となり、その翌月から会報誌、「出資と分配(ご請求明細書)」の発送ならびにご請求の発生がございます。
    ※新規会員入会申込登録はインターネット受付限定となります。お電話や書面等での受付はございません。
    ※第2次募集を行う前に既存会員のみで行われる第1次募集と1.5次募集で全頭満口となった場合は、新規入会の受付は行いません。

出資費用や維持費について

400口クラブですので、40口クラブの社台サラブレッドクラブ、サンデーサラブレッドクラブと比べればだいぶん出資費用は少なくて済みますが、キャロットクラブも馬の募集価格自体は高いです。

そこに月会費と維持費ものってくると最終的には結構な金額になります。以下で具体的に計算してみるため、ぜひ参考にして下さい。

入会してから1頭のみ出資した場合と2、3頭出資した場合の費用を試算してみましょう。馬体価格は直近の募集価格の平均値である3200万円(一口8万円)とします。

1頭出資2頭出資3頭出資
入会金22,000円22,000円22,000円
月会費(年間)39,600円39,600円39,600円
馬体価格80,000円160,000円240,000円
維持費(年間)15,000円30,000円45,000円
保険料2,400円4,800円7,200円
年間総費用159,000円256,400円353,800円
一年目の総費用の比較表

なかなかの金額ですね。特に、初期費用は馬体価格と入会金がまとまってくるのでかなり痛いです。

一頭のみの出資でも、初月の支払いは108,950円となります。次に2年目以降にかかる費用を見ていきましょう。

【二年目以降の総費用】

1頭出資2頭出資3頭出資
入会金0円0円0円
月会費(年間)39,600円39,600円39,600円
馬体価格0円0円0円
維持費(年間)15,000円30,000円45,000円
保険料2,400円4,800円7,200円
年間総費用57,000円74,400円91,800円

二年目以降は入会金も馬体価格もないので、毎月の支払いは1頭の場合で4,750円、3頭でも7,650円で済みます。

ただそのうちの3300円が月会費ということを考えると、月会費が全体に占めるウエイトは1頭の場合で7割弱、3頭でも5割と、やはり高く感じてしまいますね。

実際の賞金や維持費は包み隠さず公開しておりますので、細かい内容につきましては下記記事をご覧ください。

また一口馬主の賞金と費用については下記記事にまとめています。特に新規の方は知っておいた情報が多いので、ぜひご覧ください。

キャロットクラブに入会するメリット

ここでは、筆者が考えるキャロットクラブに入会するメリットを体験談をもとにまとめていきたいと思います。

良血馬に出資できる

まず、なんといっても活躍馬が多いことでしょう。

2010年産から2019年産まで、すべての世代で牡牝いずれかのクラシック3冠に駒を進める馬を輩出しています。馬主リーディングもTOP3常連で、2014年度と2016年度でリーディング1位に輝きました。

400口なので、高くても30万円前後で有力馬に出資できる

キャロットクラブでは、募集総額4000万、5000万は当たり前なラインナップで、期待馬は1億円を超えることもあります。

しかし、400口募集なので、高くても1口30万前後で、歴史を作るかもしれない馬に出資することができることは大きなメリットだと考えます。

少なくとも3年に1度はほしい馬に出資できる

どのクラブにおいても評判のよく(血統や牧場の評価などで)走りそうな馬は当然ながら申し込みも多いです。

他クラブだと運が悪いと連続で落選してかなりモチベーションが下がることもあります。だからといって高額な出費を伴う一口馬主において、妥協するのは苦しいまたは後悔が大きいところではあります。

その点、キャロットクラブははバツ1、バツ2の制度によって、3年に1度は良い馬が回ってくるという点で、高い確率で出資することができることはメリットといえるでしょう。

キャロットクラブに入会するデメリット

続いて、筆者が考えるキャロットクラブに入会するデメリットを体験談をもとにまとめていきたいと思います。

人気過ぎて入会できない

筆者は入会済みではありますが、キャロットクラブは、ほぼすべての募集馬が1次募集で満口となるほどに異常な人気を集めています。

先ほどの入会システムを見たらわかるように、既存会員が優先されるため、新規入会を考えている人にはチャンスすら回ってこないこともあります。

入会初年度は、”入会するための出資”として人気のない馬に出資する覚悟が必要です。

会員数が多い

晴れて入会できても会員同士の競争が激しく、人気馬は確実に抽選となります。入会できても思い通りの出資はできないということは覚悟しておいたほうがいいでしょう。

とても人気のあるクラブですが、出資したい馬に出資できないという理由で退会という選択を取る人もいるようです。

他クラブと比較しても月会費が若干高い

参考情報として、会員数の多い人気の10つのクラブの月会費を表にまとめてみました。

クラブ名口数月会費
シルク・ホースクラブ500口3,300円
キャロットクラブ400口3,300円
社台サラブレットクラブ、サンデーサラブレッドクラブ40口3,300円
東京サラブレッドクラブ400口3,080円
ラフィアンターフマンクラブ100口3,000円
ロードサラブレッドオーナーズ500口2,750円
G1サラブレッドクラブ40口1,650円
ノルマンディーオーナーズクラブ40、400口1,100円
DMMバヌーシー2000口825円

キャロットクラブの入会費や月会費は比較的高いほうです。

特に月会費に関しては、入会費と違って退会するまで払い続ける必要がある為、負担が大きいです。

しかし、クラブの中でもランキングの上位に位置するクラブに限定してみれば、3,300円というキャロットクラブの価格設定は目立って高いというわけではありません。

一例として、同じ月会費であるサンデーサラブレッドレーシングと比較すると、むこうは40口クラブなので、そもそも出資金や維持費がキャロットの10倍になります。

当然、費用全体に占める月会費の割合も小さくなります。そのため、同じ3,300円でも募集口数が多くなればなるほど効率が悪いです。

もちろん様々なサービスを提供していく上で、当然クラブとしても月会費を徴収しなければ立ち行かなくなります。ただ、月会費というのは悪く言ってしまえば、馬の維持費以外に余計にかかってくる費用とも言えますので、リターン効率だけを考えると、高い月会費は、儲けるうえで大きな障害となるでしょう。

高品質な様々なクラブサービス

デビュー時や勝利時には写真が送付される
レシステンシアぬいぐるみ

キャロットクラブは、様々な高品質で充実したクラブサービスがあります。

現役馬はもちろんクラブ出身の牝馬、その仔の成長を綴った動画を配信や所属馬情報や競馬に関わる特集・コラムなどが掲載された会報誌、重賞競走優勝の際には、数量限定クオカード等のオリジナルグッズの販売もあり、かなり充実したサービスです。

クラブサービス一覧

  • 各種動画配信サービス
  • 会報誌「エクリプス」
  • 優勝賞品の提供
  • ノーザンホースパークの入場料が無料
  • レンタカー料金の割引
  • デビュー時、優勝時に愛馬の写真をプレゼント
  • 記念品の作成
  • キャロットクラブ特製カレンダー、競馬番組表の送付
  • 口どり式への参加
  • 愛馬の牧場見学
  • 愛馬優勝時記念撮影
  • 出資馬の名づけ
  • 競馬場馬主席への招待
  • G1優勝時の優勝記念祝賀会
  • 愛馬の牧場見学
  • 各種ツアーの実施
  • 調教師や騎手も参加する親睦パーティーの開催

キャロットクラブの競走成績

キャロットクラブは、2000年からノーザンファーム生産の馬をメインに募集するようになり、劇的に成長を遂げたクラブです。

1986年から所属馬が出走していますが、重賞初勝利はノーザン体制に変わってしばらくした2005年です。

ハットトリックが京都金杯でクラブ史上初の重賞勝利を挙げると、シーザリオ、ディアデラノビアと続き、1年で重賞6勝(うちG1 2勝)と一気に突き抜けます。前年22位だった馬主リーディングも、2005年度は4位にジャンプアップして、以降はTOP3常連クラブへと成長していきました。

直近の5年間の成績はこの通りです。

世代現6歳世代
(2016年産)
現5歳世代
(2017年産)
現4歳世代
(2018年産)
現3歳世代
(2019年産)
現2歳世代
(2020年産)
募集頭数79頭79頭82頭89頭89頭
平均募集金額3,170万3,603万3,793万3,434万3,422万
募集金額中央値2,400万3,000万3,000万2,800万3,000万
平均総獲得賞金5,707万5,279万3,914万1,731万461万
デビュー率98.7%96.2%91.5%89.9%44.9%
勝ち上がり率60.8%62.0%53.7%47.2%6.7%
2勝馬率41.8%44.3%28.0%14.6%1.1%
3勝馬率24.1%30.4%12.2%3.4%–%
募集額超過馬率46.8%44.3%29.3%12.4%1.1%
代表馬サートゥルナーリアレシステンシアエフフォーリアナミュールラヴェル
過去5年成績(2022/10/31現在)


毎年80頭近くの募集馬を揃えながら、勝ち上がり率は約50%をキープしており、ラインナップの質の高さを数字でも示しています。

平均回収率については100%に満たない年が多いですが、世代を代表するような馬を何度も輩出しており、一発当たった時のリターンはとてつもない破壊力があります。

成績について文句をつけるところはありません。

まとめ

近年のキャロットクラブの活躍は凄まじく、オススメなクラブであるのは間違いないのですが、それ故に人気が殺到し、会員数の多さが、クラブのデメリットにもなっています。

最近では、キャロットクラブに続きシルクホースクラブが台頭してきているように、今後の各クラブの動向には目が離せません。

ただ、サービスという面においてはキャロットクラブの右に出るものはいない、と言っていいほど高い水準にありますし、気になる馬が募集に出されたなら、玉砕覚悟で出資申込されても良いかと思います。

どちらにせよ出資してからデビューまでは時間がありますし、一度入会したら長い付き合いになるわけですから、クラブの近況ばかり追っていても仕方ないです!

キャロットクラブには前年度落選した人が有利になるバツ1、バツ2の制度や母馬出資者優先制度もありますし、長く続けていれば続けているほど有利になるクラブでもあります。

募集馬との相性が良さそうであれば是非、入会をご検討ください。

※キャロットクラブ様より転載の許可をいただき、掲載しております。

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